エミリーの家

フランスパリに住む日本人です。色々なトラブルに巻き込まれます。最近帰国しました

フランスと日本の、医療の違い-フランス在住

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フランスでは医者の男女比がおよそ半々だそうです。

日本では男性がおよそ8割、女性がおよそ2割なのでだいぶ差がありますね。

 

では日本とフランスの医療サービスに差はないのか?

フランスの医療はどうやって成り立っているのでしょうか?

 

フランスの医療ってどれくらい違う?

救急車はなかなか来ない

日本なら誰でも無料で、呼べば5分で救急車が来てくれますが、フランスは全くそんな事ありません。路上で具合が悪くなった人が、ずっと待たされていたのを見たことがあります。救急車はありますが日本より遅いし、状況を詳しく説明した上で緊急性が認められれば手配して貰えるのでそれだけでも時間を要します。お金があれば有料の、医者同乗の救急車を呼ぶことも出来ますが、これも日本ほど徹底して素早くはありません。そもそも日本よりずっと、街を走る救急車の音を聞かないし見ないので、基本的にはみんなタクシーや自家用車でなんとか病院に行くことを想定していると思います。

緊急性の病気や事故の場合、日本より救助が遅い事は覚悟しなければなりません。

 

初診は医者の家へ行く

かなり緊急性の高い症状でなければ、まずは医者の家へ訪問する事になります。

家といっても台所で診察…とかではなく、簡単なオフィスのような部屋です。

大病院の医者でなければ、フランスの医者はみんな個人の診察部屋を持っていて、そこへ予約の電話を入れてから訪問する事になります。

そしてかかりつけの医者は、基本的には代えてはいけないそう。

遠くに引っ越すなどの事情が無ければ、家族皆んなでずっと同じ医者に診てもらうのが習慣だそうです。

その方が持病や特徴を分かってもらえているし安心でしょう?という考えのようです。

しかし予約が多ければ診察まで何日もかかったり、何週間もかかる事もあります。医者が旅行に行ってしまうという事もあり得ます。

日本のように予約無しでも、当日中に医者が無理をして診察を終わらせると言う事はしてもらえません。

 

結構な頻度で医者へ行く

それなら風邪やインフルエンザの症状があっても病院は諦めるの?と思われるかもしれませんが、日本人と同じくらい、結構医者へ行くそうです。風邪をこじらせたりインフルエンザでももちろん行きます。

先述の通り初動が遅いのは欠点ですが、リウマチやアレルギーなど継続的な治療を要するものだと、同じ医者に診続けてもらえるので日本より良い治療が見込めるかもしれません。

 

お金を出せば、選択肢が増えそう

知人のフランス人女性はリウマチなのですが、定期的に医療施設に予約を入れて、数日入院しつつリハビリをしています。日本ではそういった施設、あるんですかね?あっても、医者から絶対に必要であると診断されれば行く事になるし、受けたくても許可してもらえないという事もありそうですよね。

有料の私立病院があるフランスは、どれくらい健康にお金を使いたいか選択できる自由はあるかもしれませんね。

 

自己治療がもっと充実している

先述の通り、初動は遅いし簡単に医者に頼れないので、日本人より健康管理を自分でするという意識が高いなと感じます。

民間療法だと、風邪をひいたらスパイス入りの熱々ラム酒を飲むという習慣があるそうで、日本の卵酒とよく似た方法があったりします。

結構違うのは、普段から漢方や食べ物で健康を保とうとする人が多い事ですかね。

まず漢方が安く薬局で手に入ります。日本は若い人なら、お金をかけて漢方を毎日飲む人って相当珍しいと思うんですが、フランスは価格のせいもあって積極的。

また、小さなスーパーでも健康的な加工食品が手軽に買えるしとても美味しいです。大豆ミートのナゲットとかハンバーグはレンジで温めるだけで簡単だし個人的に大好き。和え物サラダも種類が豊富。キヌアとか。ビーツとか。生野菜も日本よりずっと安いし色が濃くて栄養価が高いものが人気。農薬の少ないものを選ぶ。本当によく食べます。

それから、街にたくさん個人経営の薬局(ファルマシー)があって、薬剤師さんが健康相談に乗りながら薬や健康グッズを教えてくれたりするんです。

 

フランスの医療レベル

手軽に医療が受けられるという意味では日本の方が優れているとも言えるし、先進医療を積極的に取り入れるという意味ではもしかしたらフランスの方が上の時もあるかもしれません。

今年フランスで出産した日本人に違いを聞いたのですが、フランスでは無痛分娩が当たり前だしほぼ100%だそうです。妊婦が痛みを訴えないので医者の時間負担が相当減るんだそうです。本当に産まれる直前まで病室待機で、分娩もハサミを使う事が痛み無く出来るので、医者のペースで素早く進められるんだそうですよ。

日本は無痛分娩の負の部分が目立って報道されているのか、本当に事故が多いのか分かりませんが、産婦人科医の多忙ぶりと職離れが相当問題になっているのに改善がなされません。

ただ、手術の同意書無くしちゃった!とか患者の高額なレンタル器具無くしちゃった!とか…ほんといい加減なんですよねフランスのサービス!

 

まとめ

ここまで読んで頂いて、フランスのサービスって結構いい加減で日本より不安…と思ったかと思います。その通り!

だけどね、日本はそのしわ寄せを全部、医者が請け負って相当な過労状態なんですよ。

私たちがこの、日本のかなり平等で充実した医療を受けたいのであれば、もっと相当の医療費を支払い、医者と病院を増やさなければ受けられない恩恵でしょう?

私は今の日本に対し、「素晴らしい事のためならタダでも働け!」という傲慢さを感じずにいられません…。

医者が過労死寸前の法外な労働を強制されているのに、それってみんながハッピーな状態ですか??

少なくとも医療従事者は違いますね。

じゃあどうすればいいの?

って思うでしょうが、私はこの不健全で不平等なバランスの日本の医療を、フランスと近い状態まで(それが完璧な答えとは限らないし他の国も参考にしたいですが)変えるべきだと考えています。

そんなの病気になった時困るし、不幸だふざけるなと思う人は居るでしょうが、フランスに住んでみたら分かります。

医療にどこか欠点があっても、フランス人の方が、幸せそうな人が断然多いって!!

あのね、医療をコンビニ感覚で受けられる事って、誰かの苦しさを無視してでも守らきゃいけないほどに幸せの絶対条件ですか?!

 

医療の手軽さと幸福度は比例しない

フランスなんて行かないし知るかという方のため数字を示しますと、2018年国連の、世界幸福度ランキング フランス…23位。日本…53位です。もちろんこんな曖昧なランキングは参考にならないとも言えます。でも、どちらの国にも住んでみると違いを実感せざるを得ませんでした。

 

フランス人は残業をしない

幸福そうな理由の多くは、過労しないことと、沢山休みがとれて、沢山旅行に行っている事のように思います。

フランス人は残業しません。与えられた仕事が終わらなかった場合、積極的に放置します!

不当な労働を拒否するのは悪いことではありませんよ。

だからフランスでは医療をコンビニ感覚で受ける事は出来ないし、お店は日曜休みだし、無理を聞いてはもらえないし、不便な事は日本よりずっと多いです。

でも、不便が無い代わりに沢山の日本人労働者が、定年まで少ない休みで長時間労働させられて幸せですか?

 

私はうつ病をやったので…

私は日本に居た時、一週間まるまる風呂にも入らず家にも帰らず、横になって寝る事も出来ず働いていました。

6年程働いて急にうつ病になり、働けず、自殺ばかり考える日が続きました。

業界全体がこんな労働環境で、日本人や日本経済のため!…とか思って働いていました。

うつ病になる程働いても、会社も国も助けてくれません。

だから、日本の医者たちが過労状態なのに、サービスの質を落とす事はちょっと…という都合のいい利用者は許せません。

医者を含め、私のような労働者は日本にゴロゴロいます。

これを読んでくれた方が、日本全体の幸せって何か?を考えるきっかけとしてくださることを願います。